現代の生活には欠かせない食品として上げられるのが、「レトルト食品」と「インスタント食品」です。
都給食でも、時代のニーズに応えるべく、レトルト食品の事業を展開しています。
どちらも手軽で簡単に食べられる食品であり、長期保存が可能なことで備蓄食としても役立っています。
ただ、似ているようでそれぞれ異なるものを指しているため、レトルト食品とインスタント食品の違いを理解しておくことも大切です。

ここでは、それぞれの食品の定義や特徴、種類など、レトルトとインスタントの違いについてわかりやすく解説します。

 

はじめに

 

レトルト食品とインスタント食品は、どちらも長期間の保存がきいて簡単な調理で食べられるなど、便利なところが一番の特徴です。

しかし、似ているように見えても違いがあり、正しく理解をしている人は少ないかもしれません。

レトルトとインスタントは、それぞれに特徴があり、加工方法にも大きな違いがあります。

また、長期間の保存が可能とはいえ保存期間にも違いがあり、食べる際の調理方法も異なります。

便利な食品ながらも利用する際の課題があるため、違いについて頭に入れておくのがおすすめです。

 

レトルト食品とは

 

 

時代のニーズにもマッチして需要が高いことから、多くの企業で開発しているのがレトルト食品です。

レトルト食品とはどのようなものなのか、定義や特徴、歴史、種類などから見ていきましょう。

 

レトルト食品の定義と特徴

 

レトルト食品とは、調理した食品を袋詰めにして密封し、高圧加熱殺菌処理をした食品のこと。

「レトルト」は、加圧加熱処理を行う装置のことを言います。

レトルト食品は、しっかりと調理された状態の食品であり、湯煎や電子レンジで加熱をするだけですぐに食べられるところが特徴です。

中には、加熱をしなくてもそのまま食べられる物もあります。

また、高圧加熱殺菌をしているため、常温での長期保存が可能です。

袋詰めの状態で場所を取らず、ストックしやすいところも人気の理由の一つだと言えるでしょう。

 

レトルト食品の歴史と種類

 

レトルト食品の原点である加熱殺菌をして保存する方法は、19世紀にフランスで開発されました。

その後、1950年代に入り、アメリカで軍用の保存食として開発され、宇宙食としても採用されています。

日本では、1968年に発売された「ボンカレー」がレトルト食品の第一号であり、さまざまな食品に利用して普及してきました。

レトルト食品にはさまざまな種類がありますが、レトルトカレーやレトルトシチュー、レトルトハンバーグなど、液状のものがほとんどです。

販売されている数多くのレトルト食品の中でも、レトルトカレーが多くを占めています。

 

インスタント食品とは

 

レトルト食品と似ているように見えるのが、インスタント食品です。

インスタント食品とはどのようなものなのか、定義や特徴、歴史、種類などを見ていきましょう。

 

インスタント食品の定義と特徴

 

インスタント食品とは、ほとんど調理をしなくても食べられるように加工されている食品のこと。

「インスタント」は日本語に訳すと「即席の」といった意味があり、即席食品とも呼ばれています。

元の食品を乾燥させたり粉末状にしてあり、水やお湯などを注いで食べるのがほとんどです。

固形の物が中心で、水やお湯を加えることで元の状態に再現できます。

乾燥した状態がメインのインスタント食品は、レトルト食品と同様に長期保存が可能です。

即座に手軽に食べられることで、保存食としても役立ちます

 

インスタント食品の歴史と種類

 

インスタントの代表的な食品といえば、インスタントラーメンが上げられます。

粉末スープやフリーズドライの製造技術を駆使したインスタントラーメンは、1950年代に世界中に広まりました。

その後、さまざまな食品に製造技術が応用されて、現在では多くの商品が販売されています。

インスタント食品は、インスタントラーメンを代表とする麺類、コーヒーなど、固形のものがメインです。

 

乾燥や冷凍などの方法で、さまざまな食品が加工されています。

 

レトルト食品とインスタント食品の違い

 

レトルト食品とインスタント食品は、加工方法や保存期間、調理方法が異なります。

それぞれの違いについて、詳しく解説します。

 

加工方法の違い

 

レトルト食品は、調理済の食品を袋詰めにして密封し、高圧加熱殺菌処理をして加工しています。

しっかりと調理された状態であり、品質は変えていません。

一方、インスタント食品は、元の食品を乾燥や冷凍などの方法で加工しています。

粉末や固形にして、品質を変えた食品です。

レトルト食品とインスタント食品では、加工方法が全く異なります。

保存期間の違い

 

レトルト食品もインスタント食品も、長期間保存ができる点では違いはありません。

ただ、保存可能な期間が異なります。

レトルト食品は、高圧加熱殺菌でパウチの中を無菌状態にできるため、1年から2年の長期保存が可能です。

一方で、インスタント食品は、半年ほどしか保存ができません。

大手食品メーカーでも、カップのインスタントラーメンの賞味期限を6ヶ月と定めています。

長期保存ができるとはいえ、安心して食べるためにも、保存期間はチェックしておく必要があります。

 

調理方法の違い

 

レトルト食品は、湯煎や電子レンジで加熱して食べるのが一般的です。

一方、インスタント食品は、ほとんどが水やお湯を加えて元に戻してから食べます。

それぞれの食べ方の違いについても、理解しておきましょう。

 

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まとめ

 

レトルト食品とインスタント食品は、保存ができることや便利に食べられる点など、似ているようでもそれぞれに違いがあります。

レトルト食品は、1年から2年の長期間の保存が可能で、温めるだけですぐに食べられる物、インスタント食品は、レトルト食品と比較すると保存期間は短いものの、水やお湯を注ぐだけですぐに食べられる物、と覚えておくとわかりやすいでしょう。

都給食では、長期保存がきいて便利に食べられるレトルト食品の事業をスタートし、さまざまな商品の開発に力を入れています。