日々忙しく働く会社員において、社員食堂は一種のオアシスとして機能しています。安くて美味しい多彩なメニューが用意されている社員食堂ですが、多くの企業では、いったいくら位が一食の相場となっているのでしょう?今回は社員食堂の値段をテーマにして掘り下げていこうと思います。

社食のタイプ別の平均値段を紹介

社員食堂には、大きく分けて

・カフェテリア形式

・デリバリー・ケータリング形式

・設置型形式

社員食堂と外食の価格比較~どちらが高い?~

以上から、社員食堂で食べると一食につきだいたい平均価格300円〜500円くらいで済むことが分かりました。

それでは社員食堂を使っていないサラリーマンが、一回ランチに使う値段はいくらくらいになるのでしょうか。
まず外食の場合ですが、牛丼やハンバーガー、ラーメン屋さんなら400円〜800円ほどで済みますが、それなりのランチとなると1,000円以上を超えてしまうことがほとんどです。


コンビニでお弁当やお茶を買って済ませる人も多いですが、こちらの場合弁当だけで400円〜600円、これに飲み物を合わせると+100円〜150円追加となりますし、最近は弁当の量が少なくなったこともあり、追加でおにぎりやカップラーメン、お菓子を購入すると、だいたい1,000円位の値段になってしまい、どうしても高くついてしまいます。

一方で社員食堂が備え付けられている会社に勤めていても、節約のために自分で弁当を作って持参している人も女性を中心に相当数いて、こちらはだいたい100円〜300円くらいの材料費で作ることが多いようです。

サラリーマン全体のランチ代を平均してみると、男性が709円、女性が694円と、1000円近くのお金を一食に使っていることが分かります。

参考サイト:新生銀行グループ 「2024年サラリーマンのお小遣い調査」

社員食堂と弁当はどっちがお得?

では社員食堂とお弁当ではどっちがお得になるのでしょうか?

手作り弁当にかかる費用は、使用する食材や調理法、量によって異なりますが、一般的な家庭での手作り弁当のコストは、1食あたりおおよそ200円から500円程度が相場とされています。

社員食堂の一食当たりのコストがだいたい平均価格300円〜500円くらいですので、手作り弁当の方が安くつくことになります。

ですが、冷凍食品をかったりお惣菜を買って詰めたりした場合は費用がかさむ場合もありますので、材料から買って自分でおかずを作って作った際のコストに水道光熱費も加えるともう少し高くつくかもしれません。

またお弁当をつくるとなると朝の時間も必要ですし、調理の負担もかかります。
お弁当の場合は作ってから時間が経過しているので風味が落ちることがあるので、社員食堂を利用すると温かい料理や生野菜が食べられるのも魅力です。

社員食堂は毎日違うメニューなので飽きずに食べられ、栄養面も整った食事をとれるといったメリットもあります。

手作り弁当を毎日コンスタントに作り続けるとコスト的には安くつく結果になりますが、いろいろな面を考慮すると社員食堂と併用するのがお得かもしれません。

社員食堂の価格について

社員食堂それぞれの方式での平均価格ですが

  • カフェテリア形式:利用者が好きなものを選べる方式で一食につきだいたい300円~600円くらい
  • デリバリー・ケータリング形式:お弁当や総菜を提供してくれる方式で一食だいたい400円~600円くらい
  • 設置型形式:企業が自社で提供する方式で一食だいたい300円から800円くらい

多くの場合ワンコインくらいで食べることのできるお得な社員食堂のランチですが、なぜそんなに価格設定を安くできているのでしょうか?

安さの理由として、企業が福利厚生の一環としてランチの代金を一部負担しているからということが挙げられます。社員が毎日コンビニ弁当や外食続きで身体を壊してしまったら大きな損失となるので、社員食堂のメニューで栄養バランスを維持してくれることが運営の大きな目的であり、儲けがでなくても設置することで企業にもメリットがあるわけです。

また社員食堂は、従業員の食事を一箇所で提供するため、大量生産が可能です。そのため、調達コストを抑えることができ、原価が低くなります。

企業が計上できる飲食代についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

社員食堂の代表的なメニューと平均価格一覧

メニュー名平均価格(税込)備考(ボリューム・内容)
日替わり定食約400〜500円主菜・副菜・ごはん・味噌汁のセット
カレーライス約350〜450円ポークカレーや野菜カレーなど、日替わりで変化あり
ハンバーグ定食約450〜550円和風・デミグラスなどソースバリエーション豊富
鶏の唐揚げ定食約450〜500円ボリュームあり。サラダ付きのことも多い
焼き魚定食約450〜550円鯖・鮭などの焼き魚に副菜が付く
冷やしうどん/そば約300〜400円夏季限定などで提供される軽食メニュー
ラーメン約400〜450円塩・醤油・味噌など、日替わりまたは週替わり
カツ丼約450〜550円ボリュームがある人気丼もの
サラダプレート約300〜400円野菜中心。健康志向の社員に人気
パスタ(ナポリタンなど)約400〜500円洋食系の定番メニュー

社員食堂の値段が企業によって違う理由とは?

社員食堂の1食あたりの価格は、300円〜600円程度が平均的ですが、企業によっては200円台で提供される場合もあれば、700円以上となるケースもあります。

この差は単なる立地条件だけでなく、補助制度・運営方法・メニューの質・企業規模など複数の要素が影響しています。ここでは、具体的にどんな要因が値段に関わっているのかを解説します。

企業の補助制度や福利厚生の違い

社員食堂の価格を大きく左右するのが、企業による食費補助の有無です。企業が1食あたり200円〜300円を負担すれば、社員は実質300円程度で食べられるケースもあります。

逆に補助がほとんどない場合、負担額は500円以上になることも。福利厚生としての位置づけが強い企業ほど、社員にとって安価な価格設定になりやすいのです。

運営方式や委託先によるコスト差

直営型、外部委託型、デリバリー・ケータリング型など、運営方式によってコスト構造は異なります。

外部委託を利用すれば人件費や食材の一括仕入れでコストダウンが可能ですが、直営は自由度が高い反面、調達や人材確保にコストがかかりやすく、価格に反映される場合があります。

食材の質やメニュー内容のこだわり

健康経営を意識する企業では、オーガニック食材や地元産の新鮮な食材を積極的に取り入れることがあります。こうしたこだわりは社員の満足度向上につながりますが、価格はやや高めになる傾向があります。

一方で、ボリューム重視・コスト重視の企業では、安価に仕入れられる食材を活用して価格を抑える工夫がされています。

企業規模や立地条件による影響

大企業では利用者が多いためスケールメリットが働き、仕入れコストを抑えて安価に提供できることがあります。反対に、社員数の少ない中小企業では1食あたりのコストが高くなりやすいです。

また、都市部は人件費や仕入れ価格が高いため、地方の工場内食堂に比べて割高になるケースも少なくありません。

また、社員食堂を運営することで社員のモチベーション、満足率が上がり離職率が減るというデータも出ているほか、対外的なアピールとしても大きな役割を果たしています。取引先から喜ばれたり、就職活動、転職活動をおこなっている人間からの評価も大きく上がるという、まさに一石二鳥、三鳥のメリットも存在しています。

まとめ

不況によるランチ代金の節約とコロナウイルスによる外食への不振も重なって、2020年以降自社に社員食堂を求める声が増加してきています。

近年、労働環境の改善が求められる中で、企業が社員の健康管理に注力する傾向があります。その一環として、社員食堂の導入が増えているとされています。

実際に、厚生労働省の調査によると、2019年時点で約7割の企業が社員食堂を設置していると回答しています。また、社員食堂を設置している企業の割合は従業員数が大きい企業ほど高くなっており、従業員数500人以上の企業では約9割以上が社員食堂を設置しているというデータもあります。

しかし、社員食堂を設置することはコストがかかるため、中小企業や人数の少ない会社ではまだまだ導入が進んでいないところも多いです。

都給食の場合は、20食~という小中規模に特化した社員食堂の運営を行っております。
コロナ禍においても、特に中小企業や大企業の小規模拠点で新たに食堂を作りたいといわれるお客様からのお問い合わせやコロナの影響で食数が激減して給食業者が撤退するなどでご相談のお問い合わせを頂く企業様も増えております。


不況だからこそ現状業者の商品内容や価格、運営状況等の比較検討をしてみるのはいかがでしょうか。

都給職では

小規模(20食ほど~)の食堂でも、毎日数種類の商品をご提供しておりますので、従業員の福利厚生を良くしたい、従業員に喜んでもらいたいと思われている企業様は是非お問い合わせください。