企業と従業員の双方にさまざまなメリットがある社員食堂は、多くの企業で導入している福利厚生の一環。
ただ、せっかく社員食堂を導入しても、使わない社員が多いことに悩んでいる企業もたくさんあります。
社員食堂を活性化させて多くの従業員に利用してもらうには、使われなくなる理由を分析することも大切です。
この記事では、社員食堂が使われなくなる理由や活性化させる方法について、詳しく解説します。
社員食堂が企業にとって必要な理由についても説明するので、社員食堂に関する悩みを抱えている企業はぜひ参考にしてください。
なぜ社員食堂が使われなくなるのか?その理由を分析
せっかく社員食堂を導入しても、使われなくなることで悩んでいる企業も少なくありません。
社員食堂が使われないのには、いくつかの理由があります。
まずは、なぜ社員食堂が使われなくなるのか、理由について分析していきましょう。
一般的な社員食堂の平均利用率はどれくらい?
最初に気になるのは、一般的な社員食堂の利用頻度についてです。
社員食堂の利用実態に関する調査によると、ほとんど利用していない人は45.8%で、約半数が利用していないという結果が出ています。
参考:ホットペッパーグルメ外食総研:社員食堂の利用実態や改善要望を調査
「社食がある人の利用頻度は平均で週2.1日」
社員食堂が使える環境でありながらも、約半数の人が利用していないのが実態です。
従業員にとって社員食堂の1番のメリットは、安い価格で食事ができるという点。
安い価格で食事ができるのにも関わらず使わない人が多いことを理解したうえで、理由について分析していきましょう。
メニューがマンネリで飽きられてしまう
社員食堂は、毎日食事をする場でもあります。
メニューに変化がなくていつも同じ内容では、マンネリ化して飽きられてしまうのは当然です。
ランチタイムは、仕事を離れて食事を楽しめる貴重な時間。
いくら安い価格で食事が摂れても、マンネリしたメニューであれば魅力は感じないでしょう。
マンネリしたメニューは、栄養バランスにも偏りがでる可能性があります。
たとえ値段が高くても、変化のあるメニューが楽しめる外食を選んでしまうのも当然かもしれません。
価格や支払い方法が社員の感覚に合っていない
昨今は、スーパーや飲食店でもキャッシュレス化の支払い方法を導入しているところが増えています。
しかし、新しいシステムを導入していないために現金のみの取り扱いなど、支払方法が社員の感覚とずれている社員食堂も少なくありません。
現金を持ち歩かなくても済むキャッシュレス決済は、スムーズに支払いができるところも特徴です。
また、社員食堂は安いというイメージがあるものの、外食とそれほど変わらない価格で提供しているところもあります。
価格や支払い方法が感覚に合っていないのも、使わない人が増える理由の1つです。
食堂の雰囲気や導線が悪くて利用しにくい
近年は、多くの企業でおしゃれな社員食堂を導入しているものの、雰囲気が良いとは言えないところも少なくありません。
現在では、社員食堂に対する考え方も変化し、食事を摂ることを目的としているのはもちろん、楽しんで食事するための雰囲気も重視されます。
また、短時間に多くの人が集まる社員食堂では、導線が悪いために混雑がおき、利用しにくいところもあります。
楽しみながら食事をしてリフレッシュするには、社員食堂の雰囲気はとても重要です。
利用しにくい社員食堂では、利用者を増やすのは難しいでしょう。
使われない社員食堂を再び活性化させる方法とは?
使われない社員食堂を活性化させるには、使わない理由をしっかりと理解したうえで、適切な対策を取ることが大切です。
すぐにでも実践できる、社員食堂を再び活性化させる方法について紹介します。
メニューやサービスの見直しで飽きさせない工夫を
毎日昼食を摂る社員食堂は、飽きずに利用できる工夫をする必要があります。
メニューやサービスを少し見直すだけで、毎日変化がある飽きさせない社員食堂が実現できるでしょう。
ニーズに合ったメニューやサービスを導入するには、アンケートなどを利用して、実際に利用する社員の意見を聞くことも重要です。
例えば、季節限定のメニューやクリスマスなどのイベントに合わせたメニューを取り入れると、毎日飽きずに利用できます。
サラダバーや好きな物が選べるビュッフェスタイルなど、提供する方法を変えてみるのもおすすめです。
補助制度や支払い方法の改善で利用しやすく
食事補助には、簡易的なコンビニ形式で食事を販売する設置型社食や、提携先の飲食店で利用できる食事補助券、宅配弁当など、さまざまな方法があります。
多くの社員に使ってもらえる社員食堂を作るには、自社の課題や規模に合った補助制度を導入する必要があります。
また、手軽に利用できるように、ICカードや専用アプリ、電子マネーなどを導入して支払方法をキャッシュレスにするのもおすすめです。
キャッシュレス決済は、企業側にとって、経理処理が効率化できるというメリットもあります。
空間づくりを変えて「居心地の良さ」を演出
社員食堂を使わない理由として、雰囲気が悪いという意見も少なくありません。
椅子やテーブル、インテリアを一新してリフォームを行い、居心地の良い空間を演出するのもおすすめです。
社員食堂の中に、ゆっくりとくつろげるカフェラウンジの場を設ければ、食事はもちろん、ミーティングルームとしての利用もできるでしょう。
雰囲気の良い魅力のある社員食堂を取り入れたことで、企業のイメージアップに成功した企業もたくさんあります。
社員食堂はなぜ企業にとって必要なのか?
社員食堂は、社員はもちろん企業にとってもさまざまなメリットがある、必要とされる福利厚生です。
社員食堂はなぜ企業にとって必要なのか、主な理由について説明します。
従業員の健康維持と栄養管理に貢献
社員食堂があれば、栄養バランスが整った健康に良い食事がいつでも提供できます。
従業員の健康維持や栄養管理に貢献できるところは、実に大きなメリットです。
健康に良い食事は、ストレスに強い精神力や、仕事へのやる気をアップさせる効果もあります。
身体に良い食事を摂れば病気にかかるリスクも抑えられるので、医療費の削減にもつながるでしょう。
インスタント食品で済ませていた従業員も食生活を見直すきっかけになり、健康意識も高められます。
ランチタイムの効率化で生産性が向上
社内に社員食堂があれば、食事を摂るために外出する必要がありません。
移動にかかる時間が削減できるため、貴重なランチタイムを効率よく有意義に過ごせます。
社員の中には、食事を短時間で済ませて、ゆっくり昼寝をしたいという人もいるでしょう。
時間を有効活用できる環境であれば、昼寝に充てる時間も充分に取れてリフレッシュができます。
心身共にベストな状態を保つことで、生産性の向上につながります。
福利厚生としての価値が離職防止にも直結
社員食堂は、食に関する福利厚生として非常に価値が高い施設です。
福利厚生が充実している企業は、社員の生活や働きやすさを考えているという証拠でもあります。
社員の満足度アップにもつながり、離職防止に直結するでしょう。
また、福利厚生の充実度は会社選びの大きなポイントであり、雇用促進にも貢献できます。
企業のイメージアップを図るためにも、社員食堂を導入するのがおすすめです。
まとめ
一般的な社員食堂は、約半数が利用していないという結果が出ています。
使ってもらえる社員食堂にするには、メニューやサービスの見直し、さらに、支払方法などを改善して利用しやすくする必要があります。
空間作りを変えて、居心地の良さを演出するのも大切です。
社員食堂は、社員の健康維持や離職防止にも直結する、企業にとって必要な福利厚生。
使わない社員食堂を活性化させて、社員の満足度アップを目指しましょう。

1973年 京都府城陽市で創業
社員食堂の運営を通じて顧客の人財確保と福利厚生制度の充実に貢献。
「食文化の向上」を企業理念とし、給食を価値ある食事にしていき、深い信頼と絆でさらに長くお付き合い頂ける企業を目指す。
◆事業内容◆
事業所や厚生施設、官公庁の庁舎、研修所における社員食堂及び、大学や高等学校専門学校 の学生食堂を運営。中小企業(30~40人の小規模事業所等)の 社員食堂事業を新事業として展開。レトルト事業開始。
主な得意先:HILLTOP株式会社(京都府)、株式会社神戸製鋼所、京セラ株式会社、京都産業大学、学校法人履正社、キユーピー醸造株式会社、キリンビール株式会社、他多数
◆実績・メディア掲載◆
ダイアモンドオンライン HILLTOP株式会社(京都府)様 取材
大阪中小企業投資育成株式会社 投資先企業
近畿経済産業局 関西企業フロントラインNEXT 新事業展開成功事例として取り上げられる