会社で働く従業員が利用する「社員食堂」は、食に関する福利厚生の一環として人気があり、導入する企業が増えています。
ただ、せっかく社員食堂を導入しても、従業員が利用しやすいと感じるレイアウトでなければ、期待できる効果が得られません。
都給食では、多くの従業員に利用してもらえるような魅力のある社員食堂を作るために、状況にあわせたレイアウトを提案しています。

この記事では、社員食堂のレイアウトが重要な理由と合わせて、中小企業に最適なレイアウトのポイントや考慮すべき課題と解決策について、詳しく解説します。

社員食堂の導入を検討している中小企業におすすめの、ぜひ参考にしたい内容です。

社員食堂のレイアウトが重要な理由とは?

社員食堂を導入するには、運営方法や提供形式はもちろん、レイアウトも重視する必要があります。

最初に、社員食堂のレイアウトが重要な理由について説明します。

レイアウト次第で快適な空間が実現する

社員食堂は、レイアウトを工夫することで雰囲気が変わり、快適な空間が作れます。

例えば、食堂内の照明に暖色系のライトを取り入れれば、リラックスした雰囲気が生まれます。

仕事を離れて食事や休息する場である社員食堂では、ストレスを感じずに過ごせる雰囲気作りはとても重要です。

コミュニケーションが取れる大きなテーブルやプライバシーを考慮した座席など、さまざまなスペースをレイアウトすれば、目的に合わせて快適に利用できます。

効率的なレイアウトで利用率を向上


充分なスペースが確保できない中小企業は特に、レイアウト次第で効率良く利用できるかが左右されます。

動線や使い勝手が悪いレイアウトでは、人の流れがスムーズにいかずに待ち時間が増えてしまうでしょう。

たとえ限られた空間であっても、効率的に使えるレイアウトであれば利用率の向上につながります。

レイアウトが食堂の印象と利用体験を決める

社員食堂の印象は、レイアウトによって決まります。

栄養バランスやメニューにこだわった食事を提供していても、食堂内の印象が良くなければ利用者の増加は期待できません。

近年は、トレンドを取り入れたオシャレな社員食堂を導入することで、従業員の満足度アップにつなげている企業も多数あります。

快適かつ効率的な空間作りはもちろん、イメージ作りとしてもレイアウトは重要です。

社員食堂の広さはこれで決まる!

社員食堂を導入する上で、最初に考えなくてはいけないのが広さであり、社員食堂の広さを元にレイアウトを考えていきます。

社員食堂の広さはどのようにして決めるのがいいのか、ポイントについてご説明します。

従業員の数に基づいて十分な広さを確保

社員食堂は、従業員の数に基づいて、十分な広さを確保することが大切です。

社員食堂での食事は、栄養補給はもちろん、仕事を離れてリラックスして、社員同士のコミュニケーションを取るのに必要な場でもあり、ゆったりと過ごせる空間を作る必要があります。

また、従業員の中には、一人でのんびりと食事をとりたい、という人もいるかもしれません。

プライバシーを確保できる空間も作れるくらいの、余裕がある広さを確保するのがおすすめです。

従業員数の1020%を席数の目安として計算する

社員食堂を設置するにあたって、利用のしやすさは重要なポイントとなり、座席が足りなくて利用ができない、という事態は避けなくてはいけません。

ただ、従業員の中には、お弁当を持参する人や自分の席で食事をする人、営業などで社内にはいない人もいます。

従業員の数だけ席数を確保しなくても、利用しやすい社員食堂は作れます。

調理・提供するエリアの確保

社員食堂に必要となるのは、従業員が食事をするスペースだけではありません。

食事の調理や提供するエリアも、しっかりと確保する必要があります。

安心できる環境で美味しい食事を提供するには、調理をする人にとって安全な広さや衛生的な設備を整えることは必須です。

余裕のある調理スペース、さらに、食事を提供するスペースも必要となります。

配膳しやすく快適に食事を楽しめる

ランチタイムには、短時間に多くの従業員が社員食堂に来て食事をします。

回転を良くするためにも、配膳がしやすくて快適に食事ができる広さを保つことも重要です。

混雑を避けたアクセスの良い空間が確保できる広さがあれば、調理スタッフが動きやすく、負担も軽減できます。

ゆっくりと落ち着いて食事ができる、快適に過ごせる広さを確保しましょう。

中小企業に最適な社員食堂レイアウトのポイント

中小企業が社員食堂を導入する際には、レイアウトにおいて注意すべき点があります。

社員食堂の導入を成功させるために、中小企業に最適なレイアウトのポイントを事前に理解しておきましょう。

限られたスペースを最大限に活用する工夫

中小企業が社員食堂を導入する上で最も重要なのは、限られたスペースを最大限に活用することです。

運営方法や導入形式に合わせて、設置するスペースを確認した上でレイアウトを工夫しましょう。

限られたスペースを広々とした空間に見せるために、コンパクトな機器やインテリアを選ぶのも1つの方法です。

調理・配膳エリアの動線設計が業務効率を向上

食事をできるだけ早く調理してスムーズに提供するには、調理や配膳エリアの作業動線はとても重要です。

調理から食事を提供するまでの動線に妨げになるようなものがあると、効率良く業務ができないばかりでなく、トラブルにつながる可能性もあります。

行動範囲や作業経路を確認してシミュレーションすると、動線設計が確保できて業務効率も向上できるでしょう。

快適さを高めるインテリアと配置の工夫

快適に過ごせる空間を実現させるには、テーブルや椅子を含めたインテリアの配置を工夫する必要があります。

プライベートが確保できる座席やコミュニケーションが取れる大きなスペースなど、利用者に合わせた配置を取り入れましょう。

壁面にグリーンを配置したりアート作品を展示するのも、快適さを高めるのにおすすめです。

社員食堂に必要な役割を考えてみる

社員食堂には各エリアがあり、設置されている機材や備品、空間にもそれぞれに役割があります。

社員食堂に必要な役割を理解するのは、快適で使いやすいレイアウトの提案にもつながります。

食堂のなかのエリアの分割

社員食堂の中は、主に次のようなエリアに分割されます。

  • 調理エリア
  • 食事を提供するエリア
  • 飲み物やデザートを提供するエリア
  • 食事エリア
  • レジエリア

全てのエリアが異なる機能や役割を持っているため、明確に分ける必要があります。

座席の間隔

席と席との間隔が広く取られていると、ゆったりとした気分で食事が摂れます。

また、人それぞれに、好みの食事のスタイルも違います。

グループ用や個人用など、ニーズに合わせて対応できるように、テーブルの配置を考慮することも大切です。

トラフィックフロー

利用しやすいと感じる社員食堂にするには、従業員の移動経路をスムーズにする必要があります。

社員食堂に入ってきてから、食事提供エリアから席へのアクセス、食事を済ませた後の退室まで、入口と出口の配置に充分に配慮しましょう。

快適な環境かどうか

快適に食事ができる空間作りには、照明や温度も大きく関係しています。

自然光の利用や明るめの照明を取り入れるだけでも、落ち着ける空間を作るために効果的です。

季節に合わせて温度調節も行い、快適な環境を整えましょう。

トラストとプライバシー

社員食堂は、社員同士のコミュニケーションが取れる場であり、リラックスしてくつろげる場でもあります。

一方で、個人のプライバシーを尊重することも忘れてはいけません。

席の配置や仕切りを工夫するなど、プライバシーが確保できる空間を作ることも大切です。

社員食堂のレイアウトで考慮すべき課題と解決策

中小企業の社員食堂のレイアウトは、限られた空間だからこそ考慮すべき課題があります。

課題を解決するための対策について、事前に理解しておくことも大切です。

混雑を防ぐ動線設計のポイント

社員食堂は、ランチタイムの限られた時間帯に従業員が集中するため、混雑が原因で滞留する可能性があります。

混雑を防ぐには、食事の配膳から下膳までの作業動線をシミュレーションして、食事がスムーズに提供できるかを確認しましょう。

また、決済の混雑を防ぐ方法として、キャッシュレス決済のシステムなどを導入するのもおすすめです。

スペースに合わせた柔軟なレイアウト例

社員食堂は、レイアウト次第で印象が変わり、利用者の満足度にも反映されます。

軽量で移動が簡単にできる家具を用いると、スペースや目的に合わせて柔軟なレイアウトが実現できます。

柔軟なレイアウトができれば、ミーティングやプレゼンテーション、イベントスペースとしても活用できるでしょう。

従業員のニーズを反映した空間設計

多くの従業員に利用してもらい満足度を高めるには、ニーズに合わせた空間作りが大切です。

従業員に定期的にアンケートを取り、フィードバックに基づいて改善していきましょう。

社員食堂を実際に利用している従業員に直接意見を聞くのは、ニーズを反映させるのに最も有効です。

社員食堂のレイアウトでおすすめの配置

社員食堂の広さが決まり、必要な役割が理解できれば、いよいよレイアウトが始まります。

社員食堂のそれぞれのエリア別の、使いやすさや快適さを重視したおすすめのレイアウトをご紹介します。

食事提供エリア

食事の調理や盛り付けをする場所も含む食事を提供するエリアは、社員食堂の入口から直接アクセスできるように配置をするのがおすすめです。

定食やバイキングスタイルの場合は、壁沿いにフードカウンターを配置します。

また、メニューの種類ごとに分けて提供すると、スムーズにメニューが選択できて混雑も防げます。

座席の配置

食事をする席と席の間は、充分なスペースを確保して広々とした配置を心がけます。

リラックスして食事が楽しめるように、テーブルの配置にも配慮しなければいけません。

グループ用の大きなテーブルと個人用の小さなテーブルを組み合わせると、人それぞれに異なる食事のスタイルに対応できます。

飲み物やデザートのコーナー

飲み物やデザートのコーナーは、食事後に取りに行きやすいように、食事提供エリアの近くに配置するのがおすすめです。

自動販売機や飲料用の冷蔵庫などを活用し、さまざまな種類の飲み物やデザートを提供すると喜んでもらえます。

レジエリア

いちばん混みやすいキャッシュカウンターやPOSシステム、支払い用の機器などを設置するレジエリアは、出入り口の近くに配置します。

支払いの手続きがスムーズに行えるように、給料からの天引きが可能なICカードのシステムを導入するのもおすすめです。

ちょっとした工夫が時短になり、利便性はもちろん、経理上のミスの軽減にもつながります。

トラフィックフローと通路

社員食堂内で従業員がスムーズに移動ができるように、通路や出入り口の幅を広めに設定します。

従業員同士がぶつかることがない余裕のある配置は、落ち着きがある快適な雰囲気を作る効果もあります。

食事提供エリアから席まで、混雑を避けてアクセスできるような通路を確保することも大切です。

まとめ

社員食堂を導入して、多くの従業員に満足してもらうには、利便性や快適さを考えたレイアウトは重要なポイントです。

都給食では、それぞれの企業に合わせた、質の高い社員食堂のレイアウトを提案しています。

社員食堂の導入を検討している方は、いつでもお気軽にご相談ください。